館内に登録有形文化財のプレートを掲示してから、
お客さまより文化財の指定箇所のご質問を頂戴することが多くなりました。
登録箇所は3点です。
今日はそのうち、最も年月を重ねている箇所のご紹介を。
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【本館客室 51番・52番の棟】大正4~5年建築(伝聞)
(近代の湯河原温泉整備期における初期の旅館建築の姿をよく残し「再現することが容易でないもの」として)
(明治天皇の侍従長 徳大寺実則《とくだいじさねつね》公爵のご滞在に際し建てられました)
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お部屋でまず目に入るのは前面に広がる手作りのガラス。
細い桟にガラスを多用する、というのが当時の神奈川西湘地区で好まれ、
「近代和風建築」と称される建物の特徴のひとつだとか。
公爵が泊まられた特別室「52番」、お付きの方の使われた「51番」ともに
落ち着いた静かな空間の中に、職人技の粋が詰まっています。
特に三間ある「52番」は
お部屋の格によって長押の造りが異なったり、何気ないところに左官の細かい技術が見られたり
床の間の横に違い棚があったり、という珍しい造りが見られます。
お部屋内は建築当時の姿をなるべく残しつつ、
快適に過ごしていただけるよう冷暖房・洗面・ウォッシュトイレを備えています。
防音や気密性などはどうしても平成築の新館にかないませんが、
昔の建物のお好きな方にお泊まりいただきたいお部屋です。
本を読んだりお喋りしたり、ゆっくりとお寛ぎください。 (写真はお部屋「52番」です。)
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特別室「52番」はお部屋を指定してお泊まりいただけます。
↓お料理付き、スタンダード等 お好みに合わせてお選びください ↓
http://www7.489ban.net/v4/client/plan/list/customer/itouya
